一番最初にすることは
お花がご自宅についたら、まず最初にすることは透明のラップフィルムを外すこと。当たり前といえば当たり前なんですけど、チューリップは余分な水分を葉から排出しますのでフィルム内に湿気がこもってしまいます。まずはフィルムを外してリラックスさせてあげてください。
そして、花瓶にお水を入れて用意したら、茎を1cmほど切ってあげてください。新しい断面から水分を吸収できるようになります。これを「切り戻し」といいます。
花瓶に入れるとき、一番下の葉が水に浸かるようであれば葉をとってあげてください。水に浸かったままだと葉から傷んでしまいます。
…と言っても、そんなに神経質にならなくても大丈夫。たくましい花ですよ、チューリップは。
チューリップを置く部屋の温度
Sundayだけのチューリップ花屋さんで販売しているチューリップは、全て農家さん、または農協から直接仕入れをしています。なので、画像のようにまだ蕾が固い状態になっています。
これは、一般の花屋でチューリップを買われた時点がベストなタイミングになるように逆算して、農家さんが彩花・出荷しているからです。
なので、蕾がまだ青い! というのは新鮮な状態の証でもあります。
とはいえ、本当に咲くの? とご心配な声を頂くこともしばしば。チューリップは蕾が葉から顔を出し、ふっくらしてきた状態であれば、ほとんどの花が色づいて咲く力を持っています。
Sundayだけのチューリップ花屋さんで、チューリップをお求めいただいた方にお伝えしていますが、まだ固い蕾の状態なので、一晩~数日、水に挿した状態で暖房のあるお部屋に置いておくことをお勧めしています。
蕾に花色がだんだん出てきた状態、あるいは開花の寸前など、お好みの状態まで暖かさで蕾をゆるめてもらい、その後は暖房のないお部屋(玄関など)に置いていただくことで、開花の速度を緩め、より長持ちさせることができます。
チューリップは基本的に春の花。開花に適した温度は春の15~16℃なので、暖房のあるお部屋で一度蕾をゆるませてから、涼しいところで長~く楽しんでいただければと思います。
水って毎日替えるの?
よく「水を替えるタイミング」についても聞かれます。
水を替えるタイミングは、大体3~5日に1回程度で大丈夫です。
チューリップはこう見えて(?)大水飲みです。なので、花瓶などには少し多めの水を(葉に水が漬からない程度に)入れてあげてください。
また、水を替える際は花瓶をさっと洗い、もしチューリップの茎が傷んできているようであれば、ハサミなどで2~3cm程切り戻してください。
ただ、先ほど蕾が固いうちは暖房のあるお部屋で、と書きましたが、暖房のあるお部屋とない部屋では水の汚れ加減や減り加減も変わってきます。
夏場ではありませんし、そうそう水や花が傷むことはありません(匂いもしません)ので、そう神経質にならず、状態を見て水を替えてあげてくださいね。
ちょっとずつ、変化を楽しむ
チューリップは非常にシンプルな構造の花ですが、他の切花よりも、より変化を楽しむことができる花です。
ぐったりしていても水をあげたら30分でシャン! とするし、花が開いていても寒くなると閉じるし、茎が傷んだから切り戻しして短くなっても首が伸びるし、どんどん花が開いていって風車のような姿になったりするし…たった1日の中でも変化が見ることができます。
でも、何といっても、青い蕾がだんだんと色づいて開いていく変化が素敵ですよね!
上のチューリップは「サンネ(ピンクのユリ咲き)」「ロージーダイヤモンド(赤紫八重咲き)」「フローズンナイト(濃紫パーロット)」「ブラックヒーロー(濃紫八重咲き)」ですが、特にサンネの変化が分かりやすいですね!
ちなみに、八重咲き系は色が完全に出ないこともあるので、暖房で蕾を緩めることをお勧めします(上の写真の変化でお分かりになると思いますが…これは良くないお手本ですね)。
これが玄関にあったら…出勤するのも帰ってくるのも、楽しみになろうってもんですよ!
こんな風に、チューリップでちょっとした発見があったり、嬉しい変化があったりと、皆さんの毎日の暮らしがちょっとだけ楽しいものになることを願っております!